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ナラタージュ ネタバレ!あらすじ切ない結末!泉、柚子はどうなる?

恋愛小説「ナラタージュ」が、映画化されます。主演は松本潤さんと有村架純さん。2016年7月にクラインクインし、撮影が始まりすでに撮影も終えてあとは公開日である2017年10月7日を待つだけです。ここでは、映画「ナラタージュ」公開前に、原作のあらすじをラストシーン、結末までネタバレ、しっかりとお話していきたいと思います。柚子はどうなるのか?泉と葉山先生どうなるのか?

ナラタージュ」(narratage)は、高校教師と生徒との禁断の清純かつ純愛の物語です。映画では主演の有村架純さんと松本潤さんとのベッドシーンがあることでも話題になっています。 ネタバレを希望しない方は気をつけてください

映画版、ナラタージュのあらすじはこちら → 映画版ナラタージュ、あらすじ

 

 

目次

ナラタージュの意味は?

「ナラタージュ」(narratage)のそもそもの意味は何でしょうか。「ナレーション」(語り)と「モンタージュ」(つなぎ合わせ)を合わせた造語が「ナラタージュ」(narratage)。回想シーンを多く取り入れて、ナレーターによる語りによって過去に起きた出来事を再現していく構成となるようです。

「ナラタージュ」は、2005年に島本理生さんにより世に送り出されましたが、翌2006年に発表された「この恋愛小説がすごい」で1位に輝いていていることからも、その人気ぶりが伝わりますね。

映画の監督は「世界の中心で、愛をさけぶ」「ピンクとグレー」など大ヒット作も手掛けた行定勲監督です。映画では社会人になった工藤泉が、大学生時代の生活を回想しています。

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登場人物

工藤泉(くどういずみ)19歳 女子大生。高校時代は演劇部所属。過去に悲しい経験がある

葉山先生 32歳 教師。既婚。世界史担当で泉の恩師。演劇部の顧問。妻とは事情により別居中。

小野玲二(おのれいじ)19歳 大学生。理工学部の大学生。高校時代は演劇部の元部長。

柚子 高校時代の演劇部の後輩。

主要人物は4人。泉がナレーター役を務めます。

あらすじ

ここから先はネタバレです!ネタバレを希望されない方はをつけてください!

どうしょうもなく、どうにもできない想いを抱えた2人が惹かれあう恋愛小説。物語の始まりは、泉が葉山先生との経験を回想します。泉は結婚を目の前に婚約者と新居を見にいき、彼の言葉がきっかけで葉山先生を思い出します。

泉は19歳の時、父親のドイツへの転勤をきっかけに一人暮らしをはじめます。アルバイトをしながら大学生生活を送っている泉に高校の時の恩師である葉山先生から連絡があり、演劇部の手伝いをしてほしいといわれる。演劇部では部員が足りず、客演として参加してほしいとのことだった。

葉山先生の依頼を引き受けた泉は、久しぶりに親友の志緒や演劇部の仲間である黒川、後輩達と会うことができて嬉しかった。葉山先生とも再会することができた。葉山先生とは、泉が人間関係で悩んでいた頃に相談に乗ってもらったこともある。そし卒業式の日にキスをした関係である。

恋人まではいかないけど、ただの教師と生徒でもない、そんな関係だった。泉は、いまだに葉山先生への想いを断ち切れていなかった。それを知ったうえで黒川に連れられ客演をすることになった小野君に告白された。告白されたものの、泉は小野の気持ちを受け入れられず断ります。

 

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そんな中、泉は葉山先生が休みだという事を知り、直感で葉山先生が体調不良ではない事を感じとった。葉山先生を探すことにした泉は、探している間に葉山先生の事情を知ることになります。妻のことを深く考えないまま、自分の母親との同居を決めた事が原因で妻の心が病んでしまった

同居に反対していた妻だったが、母子家庭で育ったこともあり、最終的には同居することになった。やはりというか、妻と母親はぶつかり合う。2人がぶつかっても、葉山先生はどちらかの味方をするわけではなかった。うまくいかないまま、妻の心が病んでしまいました。

病気をきっかけに、妻は北海道の実家に戻ります。現在は母親とも離れて暮らしている。葉山先生が体調不良で欠席して練習が休みになると、泉は葉山先生の自宅を訪ねたが留守でした。泉は葉山先生を探し回り、疲れ果てます。そうした時、泉はようやく葉山先生を見つける。葉山先生は義父に会っていたようで、すでに酒に酔っているようだった。

葉山先生は、泉に妻と別れたと伝えます。2日の間だけ恋人のように過ごす泉と葉山先生でした。

「僕は3年間、あの事件のことだけを考えていた。でも、今でもどうすればいいかわからないんだ」

「ごめん、こんな話をして」

泉は葉山先生に寄り添い、家まで一緒に行った。泉は自分自身を抑えきれず、葉山先生にキスをする。

 

「もう今の距離に耐えられない」

ところが、葉山先生は何も言わない。泉が葉山先生の自宅に入ると寝室に入ると、家じゅうに女性のにおいを感じます。葉山先生は、

「妻のなんだよ」

「けど、別れたのにどうしてまだ奥さんの物がこんなに」

葉山先生は観念したかのように、小さな声で、泉に伝えます。

「本当は別れていないんだ」

泉は混乱します。(ずっと、嘘をつかれていた…?)葉山先生は、泉を失いたくない気持ちから本当の事を言えなかった。

「ずるいです。そんなのずるいですよ」

泉の目から涙がこぼれ、自然に怒りがこみあげてきて身体が震わせている。

「ふざけないで!私は葉山先生がどうしようもなく好きだったから力になりたかった!あなたの苦しみを共有できていると思ってた!バカみたい!

そんなことを言われて、どうやってこれからあなたを信じればいいのかわからない」。結局、泉は葉山先生の家に泊まったが、寝る時は別々だった。次の日、泉と葉山先生は2人そろって外出した。美術館に行き、アイスクリームを食べる。

泉は、高校時代、生きるのをやめようと思った日や、葉山先生に助けられた時のことを思い出していた。

「葉山先生、昨夜からずっと考えていました」

「あなたを追うのはやめようって。もう、こういうふうに会うのも最後にします」

「僕も同じことを考えていた。僕には君を幸せにできないから。今までありがとう。楽しかった」

「私もです」

泉は家に帰り、体調が悪かった。ビールを一気に飲み干してから寝た。志緒や黒川には、泉と葉山先生との関係が終わりをとげたことは、すぐにわかった。

夏休みが終わり、とうとう演劇の本番が終わってしまった。これでもうこのメンバーみんなで集まることはない。泉は打ち上げに行かなかった。小野も打ち上げには参加しないというので、一緒に帰ることにした。小野は急に泉に言った。「今からまた長野に遊びに来ない?意味なんて持たなくていいから」

 

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泉と小野が恋人同士に

泉は今1人になりたくなくて、長野にある小野の実家に行くことにした。それから数日間、温泉に行ったりして、泉は小野と一緒に時間を過ごした。小野はさわやかで、泉はつい「小野君と付き合ったら幸せだろうな」なんて言葉にするほどだった。

長野から東京に戻る日。小野は何の前触れもなく唐突に言った。

「俺と付き合ってください」

「あなたが俺のこと特別に好きじゃないことはわかってる。それでもかまわないし、前に好きだった相手を忘れてなくてもいいんだ。一緒に過ごして楽しかったから。だから、俺と付き合ってほしいんだよ」

「わかった。私、小野君と付き合う」

泉はすぐに小野の気持ちに応えた。泉と小野は付き合い始めた。小野は「工藤さん」から「泉」と呼ぶようになった。しかし、小野は忙しく、泉と会えない日が続く。それでも予定をあわせて一緒に出掛けたり、秋には体も重ねた。一緒に過ごす時間が増えるにつれて、少しずつだが泉は少小野のことを好きになっていった。

反対に小野は少しずつ不安な気持ちを募らせていく。それは、泉はまだ彼氏である小野を「小野君」と呼んでいたからだ。ある日、泉が小野君の家で寝ていた時、葉山先生から泉に電話がかかってきた。話の内容は大したことではないが、小野は嫉妬で精神状態が不安定になっていった。

泉を束縛しようとしたり、急に不安になって謝ったり。とうとう、泉が嫌がっているのに、無理やり体を要求したりもした。

「小野君、つけてない!」

「たまには大丈夫だよ」。

泉は、小野の一方的な行為に対して、ただただ体が振動するのを感じているだけだった。そんな中、事件が起きる。泉が夜道で知らない男につけられ、恐怖を感じた泉は小野に電話したが、小野は来なかった。それどころか、小野はその時の電話で泉に対して嫉妬の言葉を吐く。泉は知らず知らずのうちに葉山先生の家に向かっていた。

「君、いったいどうして」

「ごめんなさい。来たらいけないってわかってたのに、ごめんなさい」

泣きながら話す泉を、葉山先生は部屋に入れる。

「僕に連絡をくれればすぐに迎えに行ったのに」

「小野君が来ないからって、あなたに来てくれだなんて…」

「言えばいい。僕はいつでも飛んでいく」

「何で今さらそんなことを言うの?」

「今さらじゃない。僕はいつでもそう思ってる」

「だって私が別れを告げた時も、小野君と付き合ってるって言った時もあなたは平気そうにしていて」

「平気なわけないだろうっ!」

葉山先生は大声で言った。この大声に泉は驚く。

「僕は、小野君といた方が幸せになれると思った。君が幸せなら僕の独占欲なんてどうでもいい」

「そんなこと言わないで。もう遅いよ、葉山先生」

「仕方ないんだ、僕は君の求めるものを何一つ与えることが――」

今度は泉が怒った。

「あなたは結局、自分が一番かわいいだけじゃないですか!まだ奥さんを愛しているんでしょう?あなたが私を苦しめるんです

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泉は葉山先生の家から出て、手帳に挟んでいた葉山先生への手紙や、葉山先生と一緒に写った写真を破いた。

小野の部屋で寝ている深夜、突然泉の電話が鳴った。葉山先生からだったのですぐに切ろうと思ったが、素早く要件を切り出されてタイミングを失った。「柚子が歩道橋から飛び降りた」。泉が病院に駆け付けると、すでに葉山先生や演劇部のみんなが病室の前にいた。

柚子の容体は思ったよりはよくないらしい。「どうしてこんなことに…」。原因は一年前に起こった暴行事件、柚子は性的に暴行され、そのことを1人で抱え込んでいたのだ。葉山先生も気にかけていたが、泉のときとは違い、柚子を救うことはできなかった。深夜、病院を出る時に見た葉山先生の後ろ姿は、とても淋しそうに泉には写った。

泉は病院を出て、タクシーで小野の家に戻った。小野の家に向かって歩いている途中、泉は立ち止まり小野に言った。「小野君、ごめんなさい。私、戻りたい」。それを聞いて小野は脱力したように言う。

「病院に戻るのは構わないけど、そうじゃないんだろう?」

「私、葉山先生のところに戻る。本当にごめんなさい」

泉は小野君に別れを伝えた。

「私はもう、小野君とは一緒にいられない」

小野は泉を罵り、土下座させ、涙をも流して引き留めた。

「なにもいらないんだよ。ただ泉が一緒にいてくれればいいんだ」

「一緒なんだよ。小野君がそう言ってくれるのと同じ気持ちで、私は葉山先生を見てる」

泉は葉山先生のもとへと向かう。小野の身体中から力が抜けた。泉が葉山先生のもと戻ると、葉山先生は土下座をして汚れ、ケガまでしている泉の姿を見て驚いた。泉が

「転んだんです」

「そういえば君、小野君は?」

別れたいって言ったんです。あなたに呼ばれている気がして

葉山先生は沈黙した後、言った。

本当は君にそばにいてほしかった」。

柚子を救えなかったことを後悔して、葉山先生は車のなかで泣いた。泉は葉山先生の手を握った。飛び降りから3日後、柚子は息を引き取った。そして葬式を終えてから1週間後、今度は葉山先生が倒れた。

その知らせを泉が聞いて駆け付けると、葉山先生がベットに寝ていた。

「過敏性大腸炎ですか?」

少し入院しなくてはいけないが、命に別状はないようだ。ホッとする泉。呼ばれたのは泉だけだった。ベットに寝ている葉山先生が言った。

「君以外に思いつかなかったんだ。すまない」。泉は、葉山先生に頼りにされて嬉しかった。泉は着替えの手配など、葉山先生の世話をした。大学が終わってから、葉山先生の病室に顔を出した。穏やかな日々だった。葉山先生は退院後、勤務先の学校を異動して、奥さんとやり直すことになる予定だ。

泉は、これが葉山先生との最後の時間になることを感じていた。 退院が近づいたある日、葉山先生は泉に尋ねた。

「何かお礼がしたいんだ。どこかへ行きたいとか、欲しいものがあるとか、なにかないかな?」

泉の口から

「それなら」

と言葉がこぼれる。

「それなら退院した日に葉山先生の家に泊めてもらえたら、そうしたら今度こそ本当にお別れを…」

葉山先生がゆっくりとこちらを見た。

「嘘です。忘れてください」。

葉山先生はベットから起き、泉を抱き寄せた。

僕は君が好きだ

私もです。どうしようもないほど、あなたが好きです

「本当は、ずっと君のそばにいてあげたかった」

「それが聞けただけでも十分です」。

退院した日の午後、泉と葉山先生は2人一緒に葉山先生の家に向かった。家に入ると、葉山先生は泉と唇を重ねる。それから葉山先生は服を脱ぎ、泉が望んだようにはじめて体を重ねた。情事が終わり、葉山先生は急に泣きそうな顔になり言った。

 

「これしかなかったのか、僕が君にあげられるものは。ほかになにもないのか?」

「あなたはひどい人です。これなら二度と立てないくらい壊されたほうがマシです。お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れて行って見捨てて、あなたにはそうする義務がある」

「無理だ。僕にはできない」

「それならもう2度と私の前に姿を見せないでください」

その日は一日中2人で寝ていた。

翌朝、クリスマスの日。葉山先生は父親が残したアンティークの懐中時計を泉に渡し、泉は渡しそびれていた海外土産の万年筆をお互いにプレゼントした。泉が家に帰るとき、葉山先生は駅のホームまで見送った。

ホームに電車が来る。泉は握手のために手を差し出し

「色々とありがとうございました」

とつぶやいたが、葉山先生は動かない。泉が乗った電車が走り出す。電車が隣の駅に着いたとき、泉は寂しさを感じ、我慢できずに反対側の電車に乗り込んだ。もとの駅に戻ると、葉山先生はまだホームにいた。

2人は手を振り合い、葉山先生はゆっくりと階段に向かって歩き出し、彼の姿が完全に消えた。それが、泉が葉山先生に会った、本当に最後のときだった。

ラスト

泉は大学を卒業して就職した。そして職場の同僚と付き合いはじめ、結婚することになった。結婚を直前に控えたある日、泉は偶然にも葉山先生の親友のカメラマンとバッタリと食事の席で出会う。「ああ、あなたが」。

カメラマンの彼は葉山先生と会った時の話をしてくれた。

「奥さんには絶対内緒だって言って、彼、定期入れからあなたと一緒に写った写真を取り出しましてね。彼はあなたのことが好きだったみたいですよ」

激しい痛みと幸福感に揺さぶられて、泉は落ちる涙をぬぐうこともできず空中を見つめた。

 

ナラタージュのあらすじ、ネタバレ 終わり

最後に

以下の冒頭シーンから「ナラタージュ」の回想話が始まります。

冒頭のシーン。泉が、もうすぐ夫となる男性と歩いている。「君は今でも俺と一緒にいる時に、あの人のことを思い出してるのか」「そんなふうに見える?」「見えるよ。君に彼の話を聞いた夜から、俺は君を見ていてずっと思ってた」「それならどうして私と結婚しようと思ったの」「きっと君は、この先、誰と一緒にいてもその人のことを思い出すだろう。

だったら、君といるのが自分でもいいと思ったんだ」今でも、呼吸をするように思い出す。彼に触れた夜を昨日のことのように感じる。だけど2人がまた顔を合わせることは一生ないだろう。私と彼の人生は完全に分かれ、再び交差する可能性はゼロに近い。

 

以上、映画化される「ナラタージュ」のあらすじ・ネタバレでした。冒頭のシーンが結末になっていて、そこから回想話(ナラタージュ)が始まる構成になっています。このネタバレとともに原作を読んで映画を観ると、一層楽しめるかもしれません。原作は、グッと話しの中に引き寄せられてます。恋愛好きはもとより、そうでもない人も一気に読み切ってしまうのではないでしょうか。それくらい面白いです。やはり映画化されるだけありますね。

最後までお読み頂きまして、有難うございました!

 

映画版、ナラタージュのあらすじはこちら → 映画版ナラタージュ、あらすじ

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